01 擬似言語とは

1. この授業の目標

この授業では、基本情報技術者試験(科目B)のアルゴリズム分野に対応できる力を身につけることを目標とします。 科目Bでは「擬似言語」と呼ばれる特殊な言語でプログラムが書かれており、それを正しく読み解く力が問われます。

科目Bの出題構成(参考)
試験時間 100分、全20問中、アルゴリズム問題が16問・情報セキュリティが4問。 アルゴリズム問題はすべて擬似言語で出題されます。

2. 擬似言語とは

擬似言語とは、IPA(情報処理推進機構)が基本情報技術者試験のために独自に設計した、仮想のプログラミング言語です。

Java 実在の言語 C言語 実在の言語 Python 実在の言語 その他 多数の言語 要素を 参考に 擬似言語 IPA独自設計 実行環境なし 試験 科目B

擬似言語の特徴

項目内容
設計者IPA(情報処理推進機構)
目的試験専用。アルゴリズム理解力を公平に評価するため
実行環境存在しない(動かして確認できない)
規格JIS・ISOには準拠していない独自仕様
文法の特徴日本語を使った比較表現、← による代入など
重要:擬似言語は暗記より読解力が問われます。 処理の流れを頭の中でトレース(追いかける)する練習が最重要です。

3. 主な構文一覧

● 変数の宣言

整数型: num
実数型: rate
文字列型: name
論理型: flag

● 代入(← を使う)

num ← 10
name ← "Taro"
flag ← true

● 条件分岐(比較は日本語で表現)

if ( num が 5 より大きい )
    name ← "OK"
endif
if ( num が 5 より大きい )
    name ← "OK"
else
    name ← "NG"
endif

● 繰り返し(while文)

while ( num が 10 未満 )
    num ← num + 1
endwhile

● 繰り返し(for文)

for ( i を 1 から 5 まで 1 ずつ増やす )
    sum ← sum + i
endfor

● 関数の定義と呼び出し

○整数型: add(整数型: a, 整数型: b)
    整数型: result
    result ← a + b
    return result

呼び出し例:

total ← add(3, 5)   // total に 8 が入る
呼び出し元 add(3, 5) を 呼び出す 引数 3, 5 関数 add a=3, b=5 を受け取る 3 + 5 = 8 を計算 return 8 戻り値 8 total = 8

4. 理解度チェック問題

問題01-1:擬似言語の定義

擬似言語について正しく説明しているものを1つ選びなさい。

解説を表示 正解:ウ
擬似言語はIPAが試験用に設計した仮想言語で、実行環境は存在しません。 JavaやPythonなどを参考に設計されていますが、いずれの言語とも異なります。

問題01-2:擬似言語の用途

擬似言語が使われる理由として最も適切なものを選びなさい。

解説を表示 正解:イ
擬似言語は特定の言語の実装スキルではなく、アルゴリズムの読解力・論理的思考力を測るために設計されています。

問題01-3:擬似言語の特性(正しくないものを選ぶ)

擬似言語に関する記述として正しくないものを1つ選びなさい。

解説を表示 正解:ウ
擬似言語はWeb開発などの実務で使われるものではなく、試験専用の仮想言語です。